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No.23-後編 メンターになる人との出会いと地域に合わせた生き方への転換

芳賀崇利さんのインタビューの後編です。

芳賀さんは埼玉県三郷市のご出身、2012年にIターンされ、現在ウェブ制作やDTPデザインなどのサービスを提供する会社を経営し「庄内コンシェルジュ」を運営しています。現在、奥様とお子さんの3人で暮らしています。

移住してきて困ったことは?

芳賀さん:就職じゃないですかね。企業側が移住してくる人に全然理解がなかったように感じました。僕の場合は何の下調べもしてこなかったという部分が大きな原因だと思うんですけどね。世の中で地方への移住が取り上げられてきたのはここ2,3年ですよね。その間にだいぶ企業側も変わったように思えますね。あとは初めて会う人会う人が「こっちの人じゃないでしょ?」「何でこっちに来たの?」言ってくるやりとりですかね(笑)。それがだんだん面倒くさくなってくるんですよ(笑)申し訳ないですけど、何人かには嘘をついてますから(笑)最初の2年間くらいは入っていけなかったです。違和感ばかりを感じていましたね。

(写真提供 芳賀さん 友人との出会い)

転機となったのはメンターとなる人との出会い

芳賀さん:色んな人と会ってみることじゃないですか。僕にとっての転機は、日本西海岸計画のメンバーと出会えたこと。そこから人脈も広がったし自分も変わったと思います。もし、自分がありのままでいれる場所に出会っていなかったら、ここで生活しているとは思いますけど、今ほどアクティブじゃなかったと思うんですよね。地域に合わせた生き方、自分も表現してもいいんだっていうことに転換できた、つまりスイッチを入れてくれたのが日本西海岸計画のメンバー達なのかなと思っています。

今の仕事を今後どうしていきたい?

芳賀さん:世の中に必要なものをアイディア化し、時代に合わせたサービスを展開していきたいです。庄内で最も働きたい会社っていわれるような面白い会社を作りたいなと思っています。具体的には、賃金であったり、やりがいであったり、仕事内容については、決めつけないで、そこにビジネスチャンスがあれば何でもやっていこうと思っています。

移住を考えている人へのアドバイスは?

芳賀さん:地方にくるのも上京するのも同じだと思うんですけど、やっぱりその土地によって文化や風習、人の気質って違うと思うんですよ。最初はそういうものにカルチャーショックを受けることも多いと思います。地元に慣れるまでの間にいち早く先住者と出会うべきだと思うんですよね。そういう人に出会えなかった人は、どこか馴染めずに戻っちゃうのかなと。とにかくいろんな人に会ってみるということに尽きると思います。

(写真 日本西海岸計画 )

外から地域にお金を落としてもらえる産業をつくりたい

芳賀さん:一昨日から入社してくれた彼女も兵庫県からのUターンなんです。UIターンする人を快く受け入れてくれる会社や魅力ある企業がこの庄内に増え、地方から都市部へ就職先を求めて上京するように、若者たちが地元で就職し、そして都市部で働いている人が移り住み、自然豊かで人情味溢れるこの地域で暮らすことの楽しさがもっともっと広まっていってくれるといいなと思っています。

芳賀さん:また部からお金を落としてもらえるような産業(仕事)がこの地に生まれて行かないと地域経済って大きくならないと思います。そのためにまず、僕ら地域の人たちが楽しく暮らすこと。そして、魅力ある企業であり続けること。だと思っています。

芳賀さん:10年くらい前の庄内なら「出る杭は打たれる」という言葉のとおり、何か始めようとしたり、目立とうとしたりすれば、叩かれることも多かったんじゃないですか?でも今の庄内は右を見ても、左を見ても何か新しいことを始めよう、自分たちの手で地域を変えたいって思ってらっしゃる方々がいっぱいいるんじゃないでしょうか?叩ききれないくらいに(笑)そういうものを面白くないっていうんじゃなくて、一緒になって関わったり、共感できたりする文化ができれば、もっともっと魅力ある地域になると思っています。

もしそのまま東京にいたとしたら起業されていたと思いますか?

芳賀さん:親父が会社経営していたので、いつかは自分も好きなことで起業したいなという気持ちはありました。でも東京にいたらまだ起業はしてなかったと思います。東京でサラリーマンとして働いていた方が経済的には恵まれていると思うんですよ。また今と比較しちゃってますけど(笑)

芳賀さん:お金を稼ぐことはすごく大切なことですけど、一番大切なのはそこじゃないと思っていて、僕は庄内にきてそう変化しました。難しいことは考えずに自分が思うがままに暮らしていけばいいんじゃないですか。ネガティブな理由で帰ってくると難しいと思います。あれこれ考えても進まないと思うので、まず1回やって見た方がいいですよね。だめだったら戻ればいいし。やってみなきゃわかんないことだらけだと思います。僕だって1年目から絶対うまくいくって思ってたんですよ。蓋を開けたら「あれ?」って。

  

唯一生き残る者は変化できる者である

芳賀さん:そこで自分の考え方を変えられるかどうかですよね。いつまでも「東京でバリバリやってきた営業マンなんだぞ」って考えたら今の僕はないですね。「帰れよ!」ってはなしじゃないですか。ダーウィンの「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるわけでもない。唯一生き残るものは変化できる者である」ってあるじゃないですか。僕の座右の銘なんです。

(インタビュー前編はこちらから)

(平成29年8月24日 インタビュー)

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